千葉大学長 齋藤 康

http://www.chiba-u.ac.jp/general/president/message/greeting.html

齋藤康学長着任(就任)挨拶

本日(平成20年4月1日)、国立大学法人千葉大学長を拝命いたしました。今、改めて責任の重大さを思うと共に、改めて大学の発展のために尽したいという熱い思いが生まれているのを感じています。ここに学ぶ学生、更に教職員全てがやりがいのある毎日を送れるように、素晴らしい千葉大学作りを目指して最善を尽くして参りたいと思います。個々の重点実施事項の計画は、多くの方々の意見を汲み入れてこれから提示して参りますが、手法としての根幹をなす基本的な方針は、それぞれの現場の目線で問題点を捉え、議論を交わして問題を解決し、お互いに将来に向かい夢を持てるようにしたいと思います。このような考えに基づき新しい試みとして、若い世代も含む、近未来或いは将来に向かって取り組むべき課題について理想を語り、新たな道を提言していただく組織を作り、夢に向かって実践できる体制と環境を作ってまいります。以下に基本的な五つの項目について述べます。

ひとつは、『自らの大学を客観的にみて、個々人が何をなすべきかという考えを示せるようにする』ということです。日本に近代の大学が誕生して100年余が過ぎております。この間に大学は、独自に又社会の変化に対応し、多くの変遷を遂げてきました。最近の国立大学の法人化という変化は、正に過去に例を見ない大きな変化であったと云えましょう。ここには幾つかの重要な点があります。その中の一つに、個々の大学が自ら目標と計画を掲げ、それに向かって実践し、その成果を事実に基づき客観的に評価していくことが求められております。これを実践していくためには、一人一人が「己の大学は何が足らず、どうする事が求められ、どのように展開をして、その結果これだけの成果、進歩がある。“と云うことを語れる事が大切であります。このような議論が、大学の中の色々な場に於いて芽生えて、これを取り上げ実践していくことに努力していくことが出来るようにしたいと考えております。

次に、『大学がどうあるべきかを大学に求めるのではなく、自らが作り上げる』という精神を大切にしたいと思います。個々人にはそれぞれ夢や、目的、理想があります。それらに向かって努力出来る環境を大学は作り上げる最大限の力を注ぎます。そして皆さんのその夢や目的、理想が大きく包括されて、大学全体の向かうべき道が出来ることと思います。そこには、活発な議論が必要であり、一人一人が自らを語れる人間になることが肝要であり、また他人の意見をよく聞けることであり、その中からお互いに認め合える考えが出来ることになると思います。正に、このような集団が「生きる」と云うことであり、これを大切にして千葉大学を発展させていきます。

次に、『教えそして学ぶということ』を大切にしたいと思います。大学の使命には、人材の育成ということがあります。優れた人材を生み出すということには、教え、そして学ぶという仕組みがどのように発揮されているかということではないでしょうか。教えるとは何か。学ぶとは何かを十分に認識することが極めて大切に思います。知識の伝達は重要な教育の要素であることは認識できることです。しかしそれだけではないと思います。学生は時には激しいまでの、生々しい教員の考え方を聞くときが必要でしょう。また時には教員自らの実践、行動が学生に感動という教育をすることにもなるでしょう。そして教員のその姿から学ぶものに、何かを見つけ出せることであると思います。そのために教員は、常に進歩する高度な研究によって支えられていなければならないと思います。そして教員は、学生を育むという愛情を忘れずに接することを望みます。

次に、『研究を推進する』ということを重点項目に掲げたいと思います。研究には、登山家の考えのひとつであるピークハンターのようなところがあります。千葉大学が世界を率いる、先駆的研究が今よりも更に生まれるようにしたいと思います。それには研究施設の環境は勿論のこと、国際交流の推進による研究交流、学生が世界の大学と交流を深め、それぞれの専門分野の研究者と密接な関係を構築し、活躍できる環境を作ります。そして、大学全体が、研究の大切さを積極的に受け入れられるような大学の文化を創りたいと思います。

そして、『一人一人が高い理想に向かって進む』ことを目指したいと思います。これが千葉大学の発展の礎になるように最善を尽くします。そのために、皆さんの学ぶ、働く現場に私自身が出来るだけ近いところに身を置き、皆さんの気持ちを肌で感ずるように努力をいたします。以上、着任(就任)に際し、挨拶とさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

平成20年4月1日
国立大学法人千葉大学長 齋藤 康
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